(自己流)ガンに負けない生活

 平成14年度の厚生労働省の患者調査によると、1年間にガンにかかった人の数は約128万人(高血圧、糖尿病、心臓疾患、脳卒中に続いて第5位)ガンで死亡した人は約30万人(第1位)だったという。ガンは病気の中では圧倒的に死亡率の高い怖い病気であることに変わりはない。

 ガンと一口に言っても、その種類も病状も多種多様であるが、私はガン患者としては軽い方に属するだろう。最初の告知の際は大きなショックを受けたが、その後の検査で第T期のBで、初期の発見だから外科手術でガン組織を取り去れば5年生存率は75%といわれた。そんなことから当初は比較的楽観的に考えていた。しかし、手術から1年後に手術した側の右肺に粟粒上に無数の再発ガンが発見された。それぞれが小さい状態なので、今のところガン自体の自覚症状はないが楽観はできない。治療法は外科手術も放射線も使えない。抗癌剤も効きにくい。今「イレッサ」だけが頼りである。気持は爆弾を体に抱えているような感じである。一つ一つは小さいので、すぐに爆発はしないだろうが、「イレッサ」の効果がなくなれば確実にガンが大きくなっていずれ爆発して確実に命を取られる運命である。

 「ガンをやっつける」ことが理想的だが、それが難しければ「ガンと共存する」こともやむをえない。ガンが育たなければそれでもよいと思っている。最初はすべて病院と医師任せだったが、いろいろな知識が増えていくうちにそれでは間違いであることを悟った。
 自分は医学とは縁のない全くの素人だが、今まで本で読んだ知識や、他の患者さんの闘病記から学んだ情報等々で自分なりの(自己流)「ガン撲滅10ヶ条」を作って、「イレッサ」服用と並行して取り組んでいる最中である。

 下記にその基本方針と今まで得たガン治療に役立ちそうな情報等を要約して、ここに公開して、専門の方々や同じガンの患者の皆さんのご意見、ご指導、ご助言を戴ければ幸いである。それを治療の参考と力にしたいと希望している。
はじめに
 私がガン告知を受けたのは2003年の4月であった。とうにがん年齢に達していたので、がんに対する関心はあった。それではがんに対する知識はあったかというと新聞や雑誌で拾い読みする程度で、たいした知識があったとは言い難い。今思えばガンに対してはただ単に漠然とした恐怖心のみであった。ましてガンにかかったときの心構えや備えは皆無だったといえる。健康な多くの人は大体似たようなものではないだろうか?

 ガン告知後の治療は何の疑いもなく、大病院での治療を選択した。いわゆる「西洋医学」である。治療技術は日進月歩で進歩しており、「今や、ガンは怖い病気ではない」というフレーズをあちこちで聞く。それはデータ上は事実であろうが、一人の患者の立場からみるとガンはまだまだごく一部のことしか解明されていない怖い病気である。その最たることはガンにかかっても現在の治療法はすべて対症療法であるということがある。ガン化した組織を発見し、取り去るまたは放射線、薬剤で小さくする・・・ことしかできない。ガン化する前の段階での細胞あるいは遺伝子単位のことになるといろいろな研究や治験はされているとはいうものの、まだまだ具体的な治療法に結ぶ付くほど解明されているとは言い難い。
1例をあげるとガンは細胞の単位で見ると数十個で1ミリの大きさである。治癒率の高い「早期発見」とは言っても、発見されたときには既にガン細胞は少なくとも100万個以上の数になっているという。顕微鏡で見れば分かるのだろうが、体外からその動きを捕らえることはできない。


ガン発生のメカニズム
 ガンという病気は人間の体を構成している細胞が「ガン化」してガン細胞となり、この細胞が分裂を繰り返して「ガン組織」を作り、病気として現れてくる。細胞の一つ一つには約8万個の遺伝子があるが、この中の「ガン遺伝子」や「ガン抑制遺伝子」と呼ばれる遺伝子に傷がついて、細胞がガン化するといわれている。近年の研究の結果、ガンに関係する遺伝子が多数発見されているが、大部分のガンはどの遺伝子がどう関わっているのかはまだ部分的にしか分かっていないという。


ガンと免疫

 ガンとその人の免疫作用は切っても切れない関係がある。
 もともと人間の体には外から病原体などの異物が侵入するとこれを排除して体を守ろうとする働き「免疫」が備わっている。この免疫の働きを生み出すために多くの細胞が関わって免疫システムを作っているが、主役はリンパ球などの白血球。ガン細胞が異常な繁殖力で周囲の組織を侵食するようになると、体の免疫系はこれを敵とみなして攻撃する。人間の体の中には健康な人でも毎日数千個のガン細胞が生まれるが
、この免疫システムが片っ端からガン細胞をやっつけてくれてガンになるのを防いでくれている。ストレス等の影響で免疫の働きが弱ったときにガン細胞が元気づき、増殖して発病する。
(免疫について詳しく知りたい方はこちらをどうぞ)
 この免疫作用に注目して、ガンに発病した人の免疫反応を増強して治療しようとする「免疫療法」も研究が進められており、「外科療法」「化学療法」「放射線療法」に続く第4の療法として期待がもたれている。(免疫療法についてはこちらをどうぞ)

 「ガンになったが何の治療もしないのに治ってしまった」「○○を飲んだら末期ガンが消えた」という話はよく聞く。これらの多くは患者の
免疫作用が強く働いてガンが駆逐されたか、または増殖が止まったものだろうといわれている。民間にも数々の代替療法が存在する。これらも、ほとんどが人間の持つ免疫作用を高めることにより、ガンを撲滅しようとする方法が多いようだ。

 がん患者やその家族はガンを治すためにいろいろな治療法を調べ、試す。それはそれで大切なことだが、まづ最初に日常生活の中でガンになったことをあまり深刻に考えないように工夫することが大切ではないだろうか。不幸にもガンになったら「かかったものは仕様がない」と早めに気持を切り替えることである。いつまでもくよくよすることは有害無益で、いたずらに病気を進行させることにしかならない。心痛はストレスとなり、ストレスは副腎皮質ホルモンを多量に分泌する。このホルモンは胸腺を萎縮させ、胸腺で発育すべきリンパ球を弱らせるので、ガン細胞を攻撃する力を弱めてしまうことが分かっている。多くの病院で、クラシック音楽を聴かせたり、落語を聞かせたりすることも患者の免疫作用を高める目的であり、その効果は決して侮れない。最近では研究者によりモーツアルトの音楽を聴くことで免疫作用が高まることが分かり、種々の病気向けのCDも販売されている。
(モーツアルト音楽療法についてはこちらをどうぞ)その他呼吸法、気功、ヨガ等々も習慣化すれば心身を休め、免疫力を高めることが知られている。
 家庭でそのような機会を多く作ることはたいした手間ではない。本人の心がけ次第で容易にでき、費用もそれほどかからず、今行っている治療の邪魔にならない上に効果をあげている例が多いので試してみる価値がある。



ガンを促進するもの
 それ自身には発がん性はないが、多すぎると発ガンを促すものがある。


ガン促進項目 説       明
カロリー過剰 ガン細胞はその発育に主に炭水化物から得られるエネルギーを使う。カロリー制限をすると、正常な細胞よりもガン細胞の方が先に弱るといわれる。断食療法のようにすべての栄養の供給をやめると体の維持もできなくなるので、ビタミン、ミネラルは十分に、たんぱく質は必要最小限に、炭水化物、脂肪の摂取は減らすと良い。また、太った人はガンになりやすいというアメリカの生命保険会社の統計結果がある。
脂肪過剰 脂肪を食べると、でんぷんを食べたときと違い、その燃焼にビタミンB2とメチオニンがたくさん使われる。両方とも発ガン毒を分解するのに必要なので、これが減るとガンに対しての抵抗力が減ることになる。脂肪摂取が増すと脂肪の吸収を助けるため胆汁酸の分泌が増す。この胆汁酸は役目を終えて大腸に送られたとき、大腸粘膜を傷つけ、発ガン毒による核の変異を「増加させるので大腸ガンが発生しやすくなる。
高度不飽和脂肪酸 ステアリン酸の分子から二原子の取れたものがオレイン酸、さらに二原子が取れるとリノール酸になり、これを高度不飽和脂肪酸と呼ぶ。これは大豆油、トウモロコシ油、サフラワー油に多く含まれる。リノール酸の多い油は動脈硬化には良いが、ガンの発育を促す作用があることがアメリカの実験で報告されている。ガン予防のためには高度不飽和脂肪酸の摂取を心配するよりも、脂肪そのものの摂取を控えることを心がけることが良い。
コレステロール ロンドン医科大学でのラットによる実験で、飼料にコレステロールを加えた群と、加えない群に大腸がんを起こす発ガン毒を注射した実験で、50%のラットが発ガンするのにかかった日数が前者が210日で、後者が390日だったという。これは実験なので人間の食事より与える量が多いので、それほど神経質になる必要はないが、コレステロールは1度にたくさん食べ過ぎないことが必要。
たんぱく過剰 フィラデルフィアのがん研究所ではラット実験で飼料中のカロリー、たんぱくの多い、少ない場合のガンに及ぼす影響を調べた。その結果、高たんぱく、高カロリー型が低たんぱく、低カロリーより発ガン発生率が高かった。たんぱくは少なすぎても解毒力が弱くなるので、中くらいのたんぱくを含む低カロリー食が良いことが立証されている。
ストレス 私たちが精神的な緊張や疲労、空腹といったストレス状態にあるとき副腎皮質からホルモン(アドレナリン)が分泌される。このホルモンはグリコーゲンを作るために内臓筋やリンパ組織を分解してしまう。その結果リンパ細胞が少なくなって免疫作用が落ち、ガン細胞を抑えることができなくなってしまう。


ガンを防ぐ栄養素とそれを含む食品
 実験である種のガンの予防効果が立証されている栄養素。

栄養素 説        明 含まれる食品
ビタミンA 内臓の粘膜組織を強化し、発ガン毒の侵入を防ぐ。食道がん、肺ガン、子宮頸ガンの防止に役立つ。 レバー、バター、卵、牛乳
カロチン ビタミンAとなって働くほかにその還元力でガンを防止する。 有色野菜
ナイアシン 発ガン毒の分解をし、粘膜の強化をする。 レバー、肉類、豆類、卵、玄米、全糖小麦パン
ビタミンB2 発ガン毒を還元分解する。脂肪を食べるとビタミンB2がたくさん使われるので補給が必要。 レバー、肉、牛乳、卵、納豆、緑色野菜
ビタミンC 胃の中で硝酸、亜硝酸を分解、ストレス軽減、傷口修復、白血球を強化し、免疫力の強化に役立つ。 野菜、果物、イモ類
ビタミンE 横道にそれた酸化防止。

玄米、全粒小麦パン、胚芽
パントテン酸 ストレス軽減、粘膜強化、自律神経正常化で、胃潰瘍の防止や免疫力強化に役立つ。 レバー、肉類、納豆、卵、イモ類、大麦
ビタミンB6 タンパク代謝を正常化し、リンパ球の製造を助け、免疫力を強化する。
レバー、玄米、全粒小麦パン
メチオニン 横道にそれた酸化によって遊離根が生じ、核酸に変化を起こして発ガンのきっかけを作るのを防止する。この遊離根を打ち消す働きのあるグルタチオンの材料ともなる。 肉類、卵
繊維 食物中の植物性不消化物は、食物繊維と呼ばれ肥満、糖尿病、心筋梗塞、大腸がんを防ぐことが分かってきた。乳がん、子宮ガン防止にも役立つ。 玄米、全粒小麦パン、大麦、イモ類、豆、納豆、野菜、りんご

日常の食事の注意点
 毎日私たちが取る食事は「生を維持する」ために最も重要なことは言うまでもないが、ガン患者の場合はそれに加えて「ガンの状態を改善するための助けになる」ことを考慮しなければならない。ここでは私が毎日の食事に注意している点を紹介したい。
 ●主食は白米をやめて玄米とする。
 ●副食は野菜を中心とする。
 ●たんぱく質は肉を少なくして魚中心にする。
 ●レバーを適宜(1週間に50〜70グラム)料理に加える。
 ●納豆、きのこ、海藻類を加えることを心がける。
 ●油を使った料理は極力少なくする。

 
 食事を考える上で必要なことは「ガンを促進するもの」に注意して、「ガンを防ぐ栄養素とそれを含む食品」をできるだけ多く摂取できるような食事ということになる。これを見てお気づきと思うが、あまり特別なことはない。「主食が白米から玄米(ビタミン、ミネラル、食物繊維の豊富な食品)に変わったこと」「日常的にレバー(ビタミン、ナイアシン、パントテン酸)をとるようになったこと」くらいだろう。
質素な一昔前の和食である。(玄米について知りたい方はこちら、レバーについて知りたい方はこちらをどうぞ)

 
永年おいしい銀シャリに慣れていたので、最初は玄米には抵抗があったが、調理法の研究と慣れで習慣化し、今ではたいして苦にならなくなっている。


ガン治療に血行促進が効果的
 ガンはストレス等で免疫作用が落ちたときに発病することはよく知られている。不幸にしてガンにかかってしまった場合、ガン細胞の元気を削ぐためにはガン組織へ免疫細胞をより多く循環させることが必須事項である。免疫作用の主役となる免疫細胞は血液、リンパ液の中に存在するので血液、リンパ液の循環促進ということになる。

 日々の生活の中で「血行促進」をイメージできることは何でも実行する。温泉で体を暖めると効果があるという経験談はよく聞く。冷やした飲物は避けて、できるだけ暖かいお茶を飲むことも体を冷やさないためにお勧め。ウォーキングなどの軽度の運動も血行促進に役立つ。
 特に温泉の効果は何度もお湯に浸かって血行を促進するだけでなく、ゆったりした気分になることでストレス解消になることで効果があるようだ。闘病記の中に温泉効果の実例が見られるのでご一読をお勧めしたい。
(morisanの肺ガン闘病記、希望/肺がんの新免疫療法 リンク集はこちら


私のガン撲滅10か条 基本方針
 ガンを告知された当初はガンを治すのは医者だから、すべて病院と医師におまかせ・・・と当然のように考えた。ガンという病気を知ってからのこの1年、闘病記やその他の情報を数多く読んで学んだことは「ガンを治すのは医師ではなく、自分自身だ」ということだ。

 余命何ヶ月と宣告されても奇跡的に助かったという人の闘病記を読むと、例外なく自らいろいろなことにチャレンジして努力を惜しんでいない。そして自分に合った方法を発見した人が、免疫力を驚異的に回復させてガンを克服したのであろうということが想像できる。努力をしたら、必ず全員が助かるとはいえないが、少なくとも可能性があるし、不幸にしてガンに負けても、努力をした結果なら死を迎える心構えが違うのではないだろうか?その逆に病院と医師任せになって、自身の努力を怠ると免疫力が上らないばかりか、抗癌剤等が正常細胞をも傷める結果、ますます相乗的に免疫力を落とす方向に働いてしまうようだ。入院前は自覚症状もなく元気そうに見えたのに、入院して治療を始めたら急にいかにも病人のようになったという例をよく聞く。

 また、ガンは三大生活習慣病のひとつ。永年の生活習慣から発病したものなので、これを克服しようとするなら当然自分の責任で生活習慣を変えなければガン克服はおぼつかない。
 私はガンに関するいろいろな情報から、2005年1月に「私のがん撲滅10か条 基本方針」を作り、いつもいるパソコンの前に貼ってある。それが下記である。

  ガン撲滅10か条 基本方針

 @ ガン治療の主役は自分という気持を忘れない。
 
     
自分が主治医。お医者様はアシスタント
 A 生活の目標を作る。
     
エンジョイできる生活を送る。
 B ストレスをためない。腹をたてない。 

     
お笑い番組・落語等々楽しい番組を見て声を出して笑う。良い音楽を聴く。
 
C 1日1万歩以上の運動を欠かさない。 
     
万歩計の歩数を日記に記録。血行促進。血糖値低下。
 D 発ガン物質をはじめ、身体に悪いものを避ける。

      
タバコの煙、人ごみを避ける。散歩は車の多い道路の脇の道は避ける。
 
E 身体に良い食物をとる。 
     
上記「食事の注意点」に沿った食事。
 F 食事は腹八分目。満腹までは食べない。

     
よく噛み、食事に時間をかける。
 G 睡眠を十分に取る。 
     
11時に床につく。
 H 温泉にはできるだけ出かける。
(日帰り入浴も含めて) 
     
血行促進。毎日のお風呂も「血行促進」をイメージしてゆったり、長めに。
 I 死を自然現象として捕らえ、心の準備をする。 
     
死は誰にでも訪れるもの。いつでも死ねる心境。


 この目標は会社員の目標管理とは違って、「絶対達成」などと気負わない。生活習慣を変えて健康に資することが目的なので、許容範囲を持たせる。これを守ることがストレスになるようでは何にもならない。1日1万歩でも「雨が降ればお休み」、日常は体に良い食生活でも「時には家族や知人と外食して、好きなものを食べながら楽しい時を過ごす」。あまり深刻に考えないで楽しく生活を変えていければよいと思っている。今のところ実施状況はほぼ8割位だが、以前とはずいぶん生活が変わったという実感はある。その成果とイレッサの効果で今のところガン細胞はおとなしくしてくれているようだ。また、さらに良い情報があれば柔軟に取り込んで試していきたいし、試して良かった情報はこのホームページで紹介したいとも思っている。また、本来は「タバコはやめる。酒はほどほど・・・」を入れるところだが、自分はタバコも酒もやらないので入っていない。

 この基本方針がガン撲滅に効を奏するかどうかは自分にも分からない。
2008年の4月(告知から5年目)に、このサイトが存在していてほしいものである。
 今、これをお読みの方でガン闘病中の方がいたら、ステージや病状によってできることは変わるだろうが、あなた独自の闘病目標を立てられたらいかがであろうか。



 健康食品について
 今、ガン治療または予防用としてアガリクス、メシマコブ、プロポリス他たくさんの健康食品が販売されている。ある調査では薬剤師の9割が、ガン患者はこの種の健康食品を使っている実態があると報告している情報のページ※2参照〕

 私も最初のガン除去手術の後、知人の薦めもあってアガリクス、プロポリス、朝鮮人参等を購入してある期間飲用した。「効果はどうだった?」と聞かれれば、その後ガンが再発をしたのだから、残念ながら効果はなかったのだろう。
いずれも飲むときは担当医に相談をした。

 最初にガンの手術をしてくれた呼吸器外科の先生の場合は「自分の意見としては効果があるとは思わない。ただ飲む人の考え方なので、飲むことを拒絶はしない。その種のものは結構高額なので、その費用でおいしいものでも食べた方が良いと思うが・・・」であった。

 再発して「イレッサ」服用による治療時の呼吸器内科の先生は「イレッサによる治療で、効果、副作用を見る上での妨げになるので、やめるように・・・」であった。同時にその先生の患者の中に健康食品で肝炎を起こして死亡した実例があったとのことであった。従ってイレッサ治療中の現在は服用していない。

 健康食品は単品でそれさえ飲めば誰でもガンが治るというものは、現在は存在しないように思う。だからといって「効かないから無駄」と切り捨てることはできない。きのこ類の中に免疫作用を高める成分が入っていることは確かである(量等はともかく)。例えば、カワラタケから抽出した「クレスチン」、シイタケの成分の「レンチナン」などは「免疫賦活剤」としてガン治療に使われている。実際にもいろいろな治療手段と併せて補助食品として利用することで、効果を挙げている例はたくさんあるのだから、個人の考え方に任せるべきだろう。この種の健康食品は結構高額なこともあり、効能を信じて飲むことによって免疫作用に働き、実際に効果を上げることもあるのだろう。そういう場合は多くの人には効果はなくとも、その人にとっては病院で支給される薬以上に価値のある薬になりうるのである。

 一方で「健康食品」の販売には儲け第一主義の悪徳業者が存在することも注意しなければならない。口に入れるものだけに、粗悪品や、期限の過ぎたものは効果があるどころか害になるので個人責任で注意せざるを得ない。それへの対処法は今のところ信用のできる業者を選ぶことしかないのだろう。また、増大するこの種の健康食品への需要に対する
トラブルも急増していることから、購入に当っての道標となる組織も作られる動きもあるようである。
情報のページ※1
マルチカロチン(複合カロチノイド)
 これも健康補助食品だが、マルチカロチン(複合カロチノイドという場合もある)がガンの予防・抑制に効果があるという研究成果がある。
 カルチノイドは自然界に広く分布している色素群のひとつで色素群の代表カロチンから取った名称である。天然に存在するものは600種類以上が発見され、人間の身体の中の血液には常に18種類ほど存在するといわれている。その中から、天然源のもので商業的に入手できる5種のカロチノイド(ルテイン、ゼアキサンチン、リコピン、α-カロチン、β-カロチン)をバランスよくミックスして製造したものをマルチカロチンと呼ぶ。
 その強い抗酸化作用の働きで心臓病、眼病、ガンの予防・抑制効果に効果を発揮していることが研究で証明されている。
 ガンに限ると、α-カロチン(肺、皮膚がん)、β-カロチン(すい臓がん)ルテイン(大腸がん)、ゼアキサンチン(皮膚がん)、リコピン(肝臓、前立腺、乳腺、膀胱がん)に効果を発揮し、数種のカルチノイドをバランスよく混合したマルチカロチンと呼ばれるサプリメントとして摂取することで、ガンの予防及びすでにガンを発病した人のガン抑制によいとされる。
製品別比較表  参考文献:「なぜマルチカロチンがガンを抑制するか」メタモル出版(右のアマゾン参照〕

代替治療法
 ガンの治療は技術も、薬剤も日進月歩で進歩をしている。それでも確実に命が助かるのは比較的早くガンが発見された場合に限られる。発見が遅れた場合は西洋医学の決められた治療法では残念ながら「打つ手がない」といわれ、「緩和医療」となるのが現実である。それを嫌って早い段階から代替治療に頼る人も多くいると聞く。

 末期のガン患者が代替医療で、奇跡的な回復を果たした例は数多くあり、延命効果のあった患者も多くいることも事実だ。西洋医学の側からみると代替治療は「科学的検証がされていない治療法」ということになるが、「効果」がないことも立証されているわけではない。 西洋医学の画一的な治療法では治癒できなかった個々の患者からすれば、未知の可能性を秘めた治療法ともいえる。そういう点では治療の選択肢がたくさんあることは悪いことではない。

 代替治療(民間療法と呼ぶこともある)は西洋医学以外の治療法を総称し、下記に一部をあげてあるが、その他にも数え切れないほど多数の治療法が存在する。それぞれその効果を謳って開業しているが、少数ではあろうが
「健康食品」と同じように「藁をつかみたい」患者と家族の心理につけ込み、治療を不必要に引き延ばし多額の費用を請求する悪徳業者がいることにも注意が必要だ。患者の闘病記などから情報を得て間違いのない治療法を選択していただきたい。代替治療の具体例としてはSAT療法、ホメオパシー療法中国医学(中薬療法、鍼灸、指圧、気功)、インド医学、免疫療法、ハーブ療法、アロマセラピー、ビタミン療法、食事療法、精神・心理療法、 温熱療法、酸素療法等々がある。


市販されている健康食品と各種代替治療法
 以下に紹介するものは、すべてを自分で試したものではないが、治療の可能性として学習した健康薬品・代替治療の一部の
一口メモである。


  健 康 食 品
名   称 説    明
アガリクス アガリクスはハラタケ科の キノコで、和名を「カワリハラタケ」、学名は「アガリクスヘテロシステス ヘイネマ エトグロス」と称す。世界に30余種自生しているがその中の一種でブラジルのギーハ高原に自生する「アガリクス ブラゼイ ムリル」を飲用していたサンパウロ郊外の住民の健康状態が良好だったことに目を付けたアメリカの学者チームの研究で一躍有名になった。最近はアガリクスと言えばアガリクスブラゼイムリルが 代名詞になり、アガリクスブラゼイムリルの学名で通用する様になった。アガリクス・ブラゼイ・ムリルとは ブラジルのアガリクスという意味。
メシマコブ

メシマコブは、キコブ茸のタバコウロタケ科の一種で、学名を「フェリナス・リンテウス」と称し、東アジアを中心に世界各地に自生している。1970年代に日本に先駆けて欧米の研究者は中国の桑黄(サンファン)で研究してその成果を発表している。桑黄とは、桑の木に寄生する黄色の剛毛があるコブ状のキノコというのがその名の由来で、中国や韓国では今でもサンファンとして売られており、メシマコブと呼ぶのは日本のみ。日本では長崎県の女島(メシマ)で桑の木にこぶ状に自生していたことからそう呼ばれた。このようにメシマコブとは産地は異なるが中国や韓国のサンファンを日本語で付けた呼び名。日本で国立ガンセンターがメシマコブ(子実体)の研究をして注目された。

プロポリス

ミツバチの巣からとられる有用物には大きく分けてハチミツ、ローヤルゼリー、そしてプロポリスの3種類がある。プロポリスはミツバチが集めた樹脂類や花粉、自身の唾液やミツロウなどが混ぜ合わされてできた物質で、巣の保護や補修のために使われる。プロポリスの語源はプロ(前)+ポリス(都市=巣)からなるギリシャ語に由来し、巣の前にあって巣を守るという意味であると言われている。古代からヨーロッパではプロポリスを貴重な資源として上手に活用しており、近年では化学分析等により、その組成やすぐれた特性が明らかにされつつあり、数々の可能性を秘めた物質と言われている。

やまぶし茸 やまぶし茸は、サンゴハリタケ科のキノコで、世界各地に自生している。中国では、猴頭魔ニいわれ、四大珍味のひとつとして、いろ んな料理の食材として使われている。やまぶし茸(山伏茸)の名の由来は、このキノコの形状が、山伏が着ている鈴懸衣の 丸い飾りボタンに似ていることによるといわれている。きのこ類に含まれるβグルカンのような多糖体はどのキノコにも1〜2種類は含まれているがやまぶし茸の場合は5種類含んでいる。これは6種類含むアガリクス茸と並んで、他のキノコより優れているといわれている。しかも、やまぶし茸のβグルカンは正確にはヘテロβ-D-グルカンといい、アガリクス茸と同じものではない。ガラクトキシログルカンと、マンノグルコキシランの2つは、やまぶし茸だけにしか含まれていない特有の多糖体である。
霊 芝 霊芝はサルノコシカケ科で和名は「マンネンタケ」と称し、中国では「神草」などの多くの俗称があり、秦の始皇帝の時代から代々の皇帝に献上され重宝されてきた。1960年代には中国で人工栽培に成功し、国交正常化後は日本でも中国の指導のもとに人工栽培されるようになっている。
  代替治療法
名   称 説    明
免疫療法 免疫療法の説明はこちら
気功 気功は武術気功と医療気功に分類され、医療気功はさらに内気功と外気功とに分かれる。医療気功の基本は調身(緊張を取り除き身体を整える)、調息(呼吸を整える)調心(雑念を払って心の安静を図る)の三つである。医療気功の効果としては体液性免疫、細胞性免疫の療法が高まるといわれ、ガンの抑制に有効に働くMK活性が高まるというデータも発表されている。
精神・心理療法 アメリカの臨床医カール・サイモントン博士が開発したことで有名。この方法は心身の緊張を解くリラクゼーション法と自分の中のガン細胞をリンパ球が攻撃するイメージを描くことで患者の免疫力を活性化しょうとするイメージ法からなる。日本でもその考え方をベースに「癒し」「自然治癒力」「免疫力」によってガンを治療としようとする試みがされている。
SAT療法 筑波大学院宗像恒次教授によって開発されたStructured Association Technique「構造化されたイメージ連想療法」という心理療法の一種。退行催眠によって患者の中で眠っているガン正常化遺伝子を動き出させて、原因イメージに気づかせ、治療イメージを作ってそれをイメージ脚本として自分の本当の気持に素直に生きさせようとする療法。
ホメオパシー療法 ホメオパシーとは同種療法と訳され「健康な人に投与してある症状を起こさせるものは、その症状を取り去るものになる。」という法則を根本原理とする自然療法。今から約250年前、ドイツの医師サミュエル・ハーネマンはマラリアに効くと言われているキナの皮を煎じて飲んでみたところ、一時的にマラリアに似た症状になった。このことから、健康な人に一時的に症状を呈するものはその症状に罹っている人にはその症状を取り去ってくれるという法則を発見し、同種の法則を構築した。ホメオパシーではレメディーという砂糖玉(液体の場合もある)を使う。その砂糖玉は、鉱物・植物・動物・毒物からとられたものをさらに希釈し、それをしみ込ませたもの。現在3000種類以上のレメディーがリストアップされ 「マテリア・メディカ」という書物にそれぞれの詳しい精神的・肉体的症状が記載されている。その病気に類似するレメディーをとることで病気とレメディーが共鳴し、体が自然体に戻ろうと自然治癒力が増す。
温熱療法 ガン細胞は熱に弱い。摂氏41度以上では損傷を受けて死にはじめ、42.5度以上でいっそう生存率が低下することが分かっている。そのためガンの温度を上げる温熱療法が行われている。但し、体の表面に近いガンは加温しやすいが、奥深いガンは加熱が難しい。電磁波の加温や、加熱装置の開発などが行われてきた。今は単独で行われることは少なく、放射線治療などと併用されることが多い。
ハーブ療法 ハーブ(薬効植物)は日本でも世界でも長い間使われてきた民間療法であり、今でもアロエやしょうがは多くの家庭でやけどや風邪の予防として使われている。欧米ではカモミールやエキナセアのお茶が飲まれたり、それぞれの風土にあったかたちで家庭の中に浸透している。体に負担をかけることの少ないハーブ療法は体にゆっくり作用し自然治癒力を引き出すことを目的とする。
この文章を書くのに当っては下記を参考にさせていただきました。
■「ガンのすべてが分かる本」 矢沢サイエンスオフィス編 学習研究社

■「ガンは食物で決まる」    小柳辰男著 樺ェ文社
■日本補完代替医療学会ホームページ
■はなまるマーケットホームページ
■その他
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 この種のCDを車で聞いたり、寝る前に聞くと心 が落ち着きます。