| 最新・健康モーツアルト音楽療法 PART 3: 免疫系疾患の予防 《がん、感染症、膠原病、アトピーなど》 |
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| 1. 音楽療法とは何か 最近、音楽の力によって人間のいろいろな病気を改善させたり治療したりする方法が、多くの医療施設で取り入れられるようになってきました。これを音楽療法(music therapy)と呼んでいます。音楽療法はテラピーであるため、病気を改善させたり治すという目的や明確な意識をもって実施されるものであり、娯楽の要素が多い音楽鑑賞とは質を異にしています。音楽のもつ治療的な効果は、古代ギリシャ時代の数学ピタゴラスによってすでに説かれています。彼は音楽が道徳性や社会性、宗教心を豊かにするばかりでなく、人の精神の乱れを癒すこともできる、という音楽理論を唱えていました。 一方、今日、音楽療法は慢性分裂病や自閉症などの改善、高血圧や脳血管障害の克服、老人性痴呆症の予防や治療、がん患者の延命効果、あるいは不眠症克服や心身の緊張や痛みの緩和効果など、種々の医学的作用をもつことが実際に証明され、精神科、内科、外科あるいは心療内科、ホスピスなど多くの医療分野で導入されるようになりました。この音楽療法には、効果的音楽を聴覚情報として100パーセント耳から聴き入るという受動的音楽療法と、楽器を演奏したり歌を唄うという能動的音楽療法があります。前者は身体を動かさずに耳からの効果的音楽を静かに集中して聴く方法なので、私は「静的音楽療法」と呼んでいます。一方、後者は手足や体、目を動かして行う方法であるため、私は「動的音楽 療法」と位置づけています。 一般的に、こうした音楽療法は、音楽そのものよりも音楽のもつ特定の機能を重視して実施され、人の5つの感覚に作用する力をもっていま す。たとえば、今回選曲したモーツァルトの音楽には、この特定の機能として、とくに3,500ヘルツ以上の高周波音が豊富に含まれるという性質があるため、モーツァルトの音楽を有効に活用して聴覚に依存する静的音楽療法を行うことかできるのです。 2.モーツアルトの音楽の特徴は何か 18世紀の半ば、オーストリアのザルツブルクに生まれたヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトは5歳のときから作曲を行い、8歳のと きには交響曲を書いたといわれています。この偉大な作曲家は1791年、35歳という若さで生涯を終えましたが、今日、彼によって作曲された数多くの音楽は静的音楽療法にも活用されています。その理由の一つが、多くの曲の中に非常に高い周波数の音が豊富に含まれていることなのです。 人間が耳で感じ取れる周波数は、医学的にみて15ヘルツから20,000ヘルツといわれています。この周波数の中で、高音が内耳の前庭窓とい う部位で振幅最大になり、低音は蝸牛頂という部位まで伝わって振幅最大になります。つまり、中耳のあぶみ骨から近い部位で高周波音が、離 れた部位で低周波音が受容されるのです。したがって、モーツァルトの曲の高周波音は手前の内耳部位で受容されて脳へと送られることにな ります。 このモーツァルトの音楽のすばらしさに心打たれたフランスの耳鼻咽喉科医であるアルフレッド・A.・トマティス博士は、モーツァルトの音楽には自律神経を覚醒させ、脳を刺激して身体の緊張をほぐし感覚を安定化させる作用のあることを見出しました。加えて博士は、耳で聴きと れない音は□で発声できないこと、聴覚を改善させれば発声も改善することなどをトマティス理論として発表しています。日本語という言語は、約125ヘルツから1,500ヘルツの周波数帯にことばの意味をもつので、2,000ヘルツ以上の周波数帯をもつ英語を聴き取りづらいし 、その発声も困難になるのです。 さらに興味深いことに、耳から入力される音の周波数と人間の脳から脊椎にある各骨格部位が対応している点も見出しています。例えば、延 髄より上の脳神経系は、およそ4,000ヘルツ以上の高調波音に対応し、頚椎は2,000から3,000ヘルツ、また胸椎は800から2、000ヘルツ、腰椎から 仙推は125から800へルツという周波数に呼応しているというものです。つまり、低い音は尾てい骨から始まり、音域が高まるにつれて背骨を上昇し、高周波音は首から上の頭蓋骨へと至るのです。モーツァルトの曲の中で、特にヴァイオリン曲やピアノ曲などがおよそ3,500ヘルツ以上の高周波音を豊富に含んでいるため、延髄から大脳にかけての神経系が刺激されるのです。その結果、その高周波音は効果的に脳神経系、ホルモン系、循環系 あるいは免疫系という人間の健康を支えている生体機能に多大な影響を及ぼしていきます。 3. モーツァルトの音楽をどのように聴いたらよいか モーツァルトの音楽のもつ効果音を100パーセント受容することが、受動的音楽療法にとってもっとも大切です。人間には聴覚のほかに、嗅覚や視覚あるいは味覚や触覚など、5つの感覚がありますが、これらの感覚の中で聴覚がもっとも脳にエネルギーを与えるといわれています。 したがって、受動的音楽療法では、両耳から音楽という聴覚情報を効果的に受容するために、ヘッドホン(騒音や話し声など音楽以外の聴覚刺激を遮断するために耳全体が覆われるタイプがよいでしょう)を用いて各自の適した音量でリラックスしながら聴くことか重要です。また、視覚や 嗅覚からのいやな感覚情報は避けて、脳が心地よく音楽を感受できるようにします。 さらに、1日に2、3回聴き入ると効果的です。1回当たり30分程度聴き入り、朝、夕方あるいは就寝前に実行してください。効果のある薬でも、飲み過ぎると反対に毒になると同じように、聴き過ぎても脳が疲労してしまいます。また、聴き入る前にコッブ一杯の水やミネラル水を飲み深呼吸を行うと、血液の流れがよくなるため効果的です。 4. 今日、免疫系の疾患はなぜ増加しているか 人間には、外部から生体内に侵入する病原体や花粉などの異物あるいはがん細胞ウイルスに感染した細胞など内部で発生する異物的自己細胞 を排除して、自身の健康を守る力が備わっています。 この身を守る力を免疫力と称しています。免疫のはたらきの中には、死んだ細胞や不要な細胞を排除する機能もあるため、生体を健康に維持する上で免疫力はたいへん重要です。この免疫力が低下すると、人間は細菌やウィルスなどの微生物の感染をうけやすくなったり、がん細胞が 発生しやすくなったり、アレルギー疾患が増えたりするため、一定の免疫力を維持することか毎日の健康にきわめて大切なのです。 しかし、今日の社会には免疫カを抑制する環境要因が数多くあり、現代人の健康を脅かしています。とくに、免疫力が低下することによって 生じる感染症とがんの増加は、先進国の悩みとなっています。また花粉症やアトピー性皮膚炎で代表されるアレルギーの増加や膠原病とか関節リウマチなどの自己免疫病の増加も大きな社会問題です。これらの病気は、現代人のはたらき過ぎと睡眠不足、精神的ストレスの増加など、種々の悪い要因か生活習慣として繰り返されるために、新たに生まれたものです。 ストレスやはたらき過ぎ、睡眠不足が原因で自律神経の中の交感神経が緊張し統ける結果、コルチゾールというストレスホルモンが上昇し、 免疫力を支えるリンバ球の機能が低下しているのです。一方、交感神経優位の状態はアドレナリンを上昇させ、免疫細胞の一種である好中球 (顆粒球)を異常なまでに増加させる結果、活性酸素を増やしています。さらに、アレルギーに関係する抗体IgEを増加させたり消化管免疫を低 下させたりしてもいるのです。 5. モーツァルト音楽療法がなぜ免疫系の疾患に良いのか 音楽は、リズムやメロディ、音程、音色あるいは周波数などから構成されています。これらは入間の耳から音波として耳介によって集音され 外耳へ入ってきます。そして、鼓膜を振動させ、その振動は中耳の3つの耳小骨によってさらに約30倍も増幅され内耳へと伝わります。内耳は前庭、半規管、うすまき管(蝸牛)という部位から構成されていて、その中でもうずまき管は聴覚と直接関係しています。中耳まで届いた音楽の振動は、うずまき管の前庭階という部位の中にある外リンパを振動させます。 最後に、外リンパの振動は蝸牛管という部位の内リンパを振動させるため、この蝸牛管の基底膜上に分布する聴受容細胞である有毛細胞が刺激されて興奮します。この有毛細胞から構成される部位をコルチ器官と呼んでいますが、このコルチ器官の有毛細胞の興奮は蝸牛神経を通 り、延髄や視床などの神経系を経由して、大脳皮質の側頭葉にある聴覚中枢(聴覚野)に伝えられて音楽として感知されるのです。 こうして認知された高周波のモーツァルトの音楽はさらに効果的に副交感神経が分布する延髄に作用します。この結果、延髄から出ている顔面神経や舌咽神経が刺激されてだ液や涙がよく分泌されるようになります。この作用ニよって、だ液や涙に含まれる免疫物質であるIgA抗体 やリゾチウムの分泌量が増加します。したがって、□や目から侵入するインフルエンザウイルスなどの病原体を撃退する力が増してくるのです。一方、小腸などの内臓にも迷走神経として副交感神経が分布し交感神経の作用に桔抗するため、消化液の分泌を促す結果、消化管免疫力を促しています。したがって、モーツァルトの音楽は交感神経優位から生じる好中球増多症を制御し、がんや自己免疫病の原因になる活性 酸素を抑えるといえます。 一方、副交感神経が刺激される結果、アセチルコリンの分泌が盛んになり、リンパ球の機能も回復してくるのです。とくに、ナチュラル・キラ ー細胞(NK)やTリンパ球というがん細胞やウイルス感染細胞を攻撃する免疫細胞が末梢血中にたくさん動員され元気になるため、免疫力を増強させることができます。 さらに、脳下垂体前葉に作用して、最後には副腎皮質ホルモンのコルチゾールを減少させるので、リンパ球機能の抑制が解除され異物への 攻撃力が回復します。 6, 音楽療法を効果的に行う方法とは何か 音楽療法はクライエントあるいはペイシェントの「絶対に治ってみせる」という決意の表明があって初めて病気の予防や改善、克服に役立つものです。 このCDはそれぞれご「安心」「決意」「歓喜」「共有」ならびに「確信」という段階で構成されています。ステージ1の曲に耳を傾け、心を落ら着けて精神を「安心」の状態に導くと副交感神経の機能にスイッチが押されるのです。つぎに絶対に治ってみせるという「決意」の精神状態にするため、高周波音に富むステージ2の曲を何度も聴き人ってください。そして免疫疾患が改善したことをイメージしなから大いに 喜ぶとともに、その喜びを友人や家族と「共有」し、最後は全員で病気から解放されたことを「確信」する、という自分を想像してください。こう したステップは音楽療法にきわめて大切なのです。音楽を活用して種々の病気の予防や改善を目指す場合には、このようにクライエント自身の「気」 の状態が多大な影響を及ぼすのです。 [和合治久] |
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